1月7日の朝に食べる七草粥は、日本の伝統的な行事食です。
無病息災を願い、七草を入れたお粥を食べる習慣は江戸時代から庶民の間で広まりました。
忙しい現代では、前日に準備をしておくとスムーズに七草粥を楽しめます。
この記事では、七草粥を前日に準備する理由や具体的な下ごしらえの方法、時間がないときの簡単なアイデアについて詳しく紹介します。
家族の健康を願いながら、七草粥を美味しく仕上げましょう。
七草粥を前日に準備するのはなぜ?
七草粥の準備はシンプルですが、少し手間がかかる作業もあるため、前日に下ごしらえをしておくと当日がスムーズです。
しかし前日に準備する理由はそれだけではありません。昔から前日に準備する風習があったのです。それはなぜなのでしょうか?
七草粥の歴史が関係している
七草粥の歴史は、江戸時代に庶民の間で広まった「人日の節句」にまでさかのぼります。
この日には、新春の若菜を摘む風習や、七草を叩きながら唱えごとをする儀式が行われました。
「七草なずな、唐土の鳥の日本の土地に渡らぬ先に、ストトントン」という言葉を唱えながら、七草をまな板の上で叩きます。
これは、邪気を祓い、無病息災を願う意味が込められています。
この伝統的な準備作業が、昔から前日の夜に行われていたのです。
現代は前日でも当日でもOK
現代では、必ずしも前日に準備をしなければならないわけではありません。
当日の朝に全ての作業を行っても大丈夫です。
ただ、前日準備をしておくと当日は七草をお粥に混ぜるだけで済むので、忙しい朝には助かるでしょう。
また、炊飯器のお粥モードを使用して前日にセットしておけば、さらに簡単に作れます。
七草粥の前日準備は何をする?
七草粥の前日準備は、七草を洗って茹でる基本的な作業が中心です。
七草の新鮮さを保ちつつ、食べやすくするためのポイントを押さえましょう。
七草の洗い方と下茹で
まず、七草を丁寧に水で洗います。
特に葉の裏に土やゴミがついていることが多いので、指で優しく擦りながら洗い流します。
洗った七草は、塩を加えた熱湯でサッと茹でます。
目安としては、たっぷりの水500mlに対して塩小さじ1を加える程度です。
茹で時間は約2~3分と短めでOKです。
茹でた後は、冷水にさらして色味を保ちます。
冷水から取り出したら、水気をしっかり絞り、細かく刻んで冷蔵庫で保存しておきましょう。
根菜の処理
スズナ(カブ)やスズシロ(ダイコン)は、皮をむいてから薄切りにします。
イチョウ切りにすると見た目もきれいで、お粥に馴染みやすくなります。
切った根菜も熱湯で茹でておくと、当日の調理が簡単です。
茹でた根菜は冷蔵庫で保管しますが、ラップでしっかり包むことで乾燥を防げます。
これで、七草粥に使うすべての材料の準備は完了です。
時間がない場合の簡単準備アイデア
現代は「七草セット」を活用して七草粥を作るケースがほとんどでしょう。
中には、実際に七草摘みをして作る方もいるかもしれませんが、市販の七草セットを使用すれば簡単に作ることができます。
また、レトルトのお粥を利用すれば、七草を混ぜるだけで簡単に七草粥を作れます。
市販のお粥に少し塩や薄口醤油を加えると、味が整いやすくなります。
忙しい方にとっては、これが最適な準備方法です。
まとめ
七草粥は、前日に七草を洗い下茹でしておくことで、当日の調理をスムーズに進められます。
歴史ある行事を楽しむために、少しの下ごしらえをしておくと安心です。
また、忙しい方は市販の七草セットやレトルトのお粥を活用することで、効率的に七草粥を楽しむこともできます。
1月7日の朝に、家族の健康を祈りながら七草粥を味わいましょう。